インターネットやSNSの普及により、顧客の要望が複雑化・多様化し、小ロット・多品種・短納期への対応が必要不可欠になりました。この状況で利益を最大化するためには、リードタイムの短縮や製造コストの最適化、製造でのミスやロスの削減が重要となります。
その一つの鍵として、版面設計の自動化によるコストダウン・効率化が注目されています。特に、付け合わせ可能なジョブが多いほどコストダウンが期待できますが、単に印刷紙面の無駄を減らすだけではなく、加工まで考慮した上で、最小限のコストとなる付け合わせを自動で設計する仕組みが求められているのです。
しかし版面設計は、付け合わせを設計・決定するためのパラメータが非常に多く、高いスキルと経験が必要になります。また、従来の付け合わせのシミュレーションは手作業が多く、時間を要します。さらに、紙器パッケージの設計では、CADソフトを扱える技術者の作業も必要です。
版面設計の作業効率化のソフトを導入している会社でも、自動化はあくまでオペレータの指示に基づく面付けレイアウト作成にとどまり、ジョブの組み合わせや印刷機選定に関しては、従来どおりオペレータがコスト計算の上、手作業で行っているのが実情でした。